ロゴ アップル社を代表するインダストリアルデザイナー

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アップル社を代表するインダストリアルデザイナー

アップル社の新商品発表の際は、大きな期待が寄せられます。アップルがどんな画期的な商品を発売するかアップル社のユーザーが心待ちにしているからです。発売される前には「次ぎの商品はこんな商品が発売されるらし・・」とまことしやかに噂や議論ががネット上に出るほど、アップル社の商品発表は世界中から注目を集めています。1984年に発売された初代Macintoshは、直感的な操作性と使い勝手の良さだけではなく、そのデザインなどが多くのクリエーターから圧倒的な支持を得てきました。

そのアップル社製品のデザイン担当者として国際的に広く知られているジョナサン・アイブはどんなひとなのでしょうか。

ジョナサン・アイブ

アップルのインダストリアルデザイングループ担当上級副社長で、給料は1,000,000ポンド。日本円に換算すると約170,000,000円の報酬を得ているジョナサン・アイブはイギリス人で、ロンドンにあるデザイン会社で短期間働いた後、アメリカ合衆国へ移住して1992年からアップルでのキャリアをスタートさせています。ジョナサン・アイブがアップル社へ入った時には、ロバート・ブルーナがインダストリアルデザイン部門を率いていましたが、1997年にアップル社が発売した20周年記念Macintosh(通称TAM)のデザインで頭角を表しました。

この20周年記念Macintoshの発売は、アメリカ合衆国・日本・イギリス・フランス・ドイツの5カ国のみ12,000台の限定発売でした。20周年記念Macintoshは、PC Watchからは「インテリア用のオブジェといってもおかしくない美しいデザイン」と評価されたほかMACPOWERからは「秀逸なオリジナルデザイン」と評価され1997年度のグッドデザイン賞を受賞しています。

1997年にスティーブ・ジョブズがアップルへ復帰した時に、ジョナサナン・アイブは現在の役職へ就任して、アップルのインダストリーデザインチームを率いています。

ジョナサン・アイブの評価

ジョナサン・アイブの手がけた作品をインダストリアルデザイン界において最高ランクに属すると評論家たちは見なしています。そして、彼のチームが手がけた製品は、アメリカインダストリアルデザイナー協会の【Industrial Design Excellence Award】などを受賞しています。

そして、2002年から始まったロンドンの、デザインミュージアム「デザイナー・オブ・ザ・イヤー」の初代受賞者となりました。続く翌年の2003年に再び「デザイナー・オブ・ザ・イヤー」を受賞して2004年にはこの賞の審査員になりました。

イギリス人の彼を『サンデー・タイムズ』(イギリス誌)では、イギリスでもっとも影響力のある海外居住者のひとりとして2005年11月27日に選出しています。その時には「アイブは、リストにおいてもっとも裕福でも、もっとも年長者でもないかもしれない。しかし、彼はまちがいなくもっとも影響力をもった人物のひとりだ... iPodや、アップルのもっとも印象的な製品の数多くをデザインした人物として、音楽およびエレクトロニクス業界を揺るがした」として、 イギリスでもっとも影響力のある海外居住者リスト25人中23人目にリストしています。

ジョナサン・アイブ受賞歴

  • 2000年・・・母校のノーザンブリア大学から名誉学位を授与。
  • 2006年・・・イギリス新年叙勲者にリストされ、デザイン業界への貢献を讃えて大英帝国勲章を授与。
  • 2007年7月18日・・・2007年度のクーパー・ヒューイット国立デザイン博物館ナショナル・デザイン・アワード生産デザイン部門賞を受賞。
  • 2008年7月・・・MDA Personal Achievement賞を受賞。この受賞はiPhoneのデザインに対しての受賞。
  • 2009年5月・・・ロードアイランド・デザイン学校の名誉博士号を授与。

アップル製品のデザイン:トランスルーセント~カラーまで

ジョナサン・アイブが率いるインダストリーデザイングループが発表してきた、製品デザインには大きく分けて4つのフェーズに分けることができます。(1)半透明(2)カラー(3)ミニマリズム(4)ダーク・アルミニウムです。

半透明:トランスルーセント

最初のフェーズは1997年初登場したeMateの登場からです。そして翌年1998年のボンダイブルーのオリジナルiMacのリリースへと続いていきました。このモチーフは後の1999年にリリースされた初代iBookの各モデルや、ブルー&ホワイトPower Mac G3と、それに付随したスタジオディスプレイでも用いられています。

このデザインは、透明な表面にキャンディーあるいはミルキーホワイトのようなカラーリングを加えて、ソフトでふっくらとした輪郭を備えるとともに、 縦方向のピンストライプが、製品の透明な表面から柔らかく透けて見えるようになっていました。 バックパネルに印刷されたポートのパネル表示や企業認定マークは、波打つような3Dパターンを持つレンチキュラー加工が施されています。 AC電源コードもまた透明で、内側の編んだワイヤーが見えるようになっていました。

このスタイルに見られるような透明効果とカラーリングは、ガムドロップキャンディから着想を得たものです。アイブは製菓工場に通ってガムドロップの視覚効果の再現方法を学んだといいます。アイブと彼のチームは、このデザインモチーフにそった製品を製造するために、斬新な製造テクニックを編み出しました。

PowerBook G3だけが、このトランスルーセントの影響を受けていませんが、LombardとPismoモデルの透明なブロンズ色キーボードはトランスルーセントの影響を受けています。2001年にチタニウムPowerBook G4に置き換わるまで、不透明な黒色のケーシングのままえでした。

カラー

初代iMacモデルのキャンディーカラーの青色は、シドニーのボンダイビーチの海水の色にちなんで「ボンダイブルー」と呼ばれています。「ボンダイブルー」iMacは、1999年1月に、「ブルーベリー」「グレープ:紫」「タンジェリン:オレンジ」「ライム:グリーン」そして「ストロベリー:ピンクレッド」という5種類のフルーツカラーに取って代わられました。

このうち「タンジェリン」と「ブルーベリー」の2色は、初代iBookにも採用されています。あたブルーベリーは、ブルー&ホワイトPower Mac G3およびそのディスプレイにも用いられてもいました。こうしたキャンディーカラーは、消費者向け製品のあいだで爆発的に流行することになり、キャンディカラーは時計付きラジオもあればハンバーガー用のグリルやキッチンのグッズといった、ありとあらゆる場所で半透明プラスチックの明るいビタミンカラーの色調が採用されていくことになりました。

1999年の後半に、iMacのフルーツカラーに、「グラファイト」と呼ばれるフルーツカラーより抑制されたカラースキームが加わりました。このカラースキームでは、色彩要素にスモーキーグレーが採用されていて、白色の部分が一部透明化されています。

グラファイトは、iMac Special Editionモデルの色、さらには初代Power Mac G4のカラーになりました。そして次に登場したのは、2000年の「ルビー:ダークレッド」「セージ:フォレストグリーン」「スノー:ミルキーホワイト」でした。iBookのカラーもまたアップデートされています。ブルーベリーはインディゴになり、タンジェリンはキーライム(目がさめるような蛍光グリーン)、そしてグラファイトがハイエンドモデルに加わりました。

2001年には、「フラワーパワー」と「ブルーダルメシアン」の2種類の新しいカラースキームが導入されています。「フラワーパワー」は花柄のついたホワイトになっていて、「ブルーダルメシアン」はオリジナルの「ボンダイブルー」に似たブルーでしたが、犬の種類のダルメシアンのようにホワイトの斑点が加えられていました。「スノー」カラースキームは、第二世代のiBookにも採用されています。